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硬膜外麻酔分娩

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硬膜外麻酔分娩(鎮痛分娩)とは

硬膜外麻酔分娩

当院では硬膜外麻酔分娩というお産の方法を、患者様のご希望により選択出来るシステムを取り入れております。硬膜外麻酔分娩は麻酔薬を使って、お産の痛みを和らげるお産の方法です。マタニティ雑誌や一般の方々の間では、無痛分娩と言われていますが、硬膜外麻酔分娩が正式名称です。ただ、痛みの和らぎ度合いには個人差が有るので、「鎮痛分娩」「和痛分娩」とも言われております。

当院で、硬膜外麻酔分娩を始めたきっかけは、首都圏でお産された患者様が里帰りで福島にいらっしゃり、「硬膜外麻酔分娩は出来ないのでしょうか?」と質問されたことから始まりました。また、ヨーロッパからいらっしゃった福島在住の外国人の患者様からも同様の質問が、ありました。それまでは、院長は「硬膜外麻酔分娩」など考えたことも無く、また、硬膜外麻酔分娩は「欧米で行われている分娩方法の1つ」と言う程度の知識しかありませんでした。色々、文献や学会等の論文を調べると欧米では主流の分娩方法であり、メリットもあると言うことがわかりました。

はじめは、硬膜外麻酔分娩は首都圏からの里帰りの患者様と福島在住の欧米人患者様しか、選択されなかったのですが、硬膜外麻酔分娩を体験された患者様よりの口コミで、【痛みが軽くなったよ!】と言う声で、当院での硬膜外麻酔分娩の比率も徐々に増えて現在に至っています。

まず、日本では硬膜外麻酔分娩について、まだまだ誤解されていることが多いようです。知っておいて頂きたいのは、欧米では、施設分娩(病院で分娩される方)での、出産方法としてはポピュラーな分娩方式です。その要因には大きく2つあると考えられます。

まず1つ目は、硬膜外麻酔分娩が欧州で広がったのは、お母さまの陣痛時の痛みのストレスをおなかの中の赤ちゃんに伝わる事を極力、避けさせようと言う考え方からです。お母さまのストレスは、一心同体であるおなかの中の赤ちゃんにも伝わります。

2つ目は、欧米の方は痛みに弱く、日本人は痛みに強いとも言われています。確かにそのような側面があり、欧米では硬膜外麻酔分娩が広まったかと思いますが、欧米の方でも、日本人の方でも、痛みの閾値(いきち)は、人によって千差万別で、痛いものは何を言っても、痛いものです。実際、痛みによって出産をためらう方もいらっしゃいます。痛みが緩和され、お母さま自身もリラックスして分娩にのぞめるメリットは大きいでしょう。

硬膜外麻酔分娩の誤解の代表的な物としては、【赤ちゃんに麻酔が掛かって生まれてくるのでは?】と誤解が多いことです。(これは、麻酔と言う言葉が入っているためでしょう。)しかし、そんなことは無く、普通分娩と同じように自然に生まれ、産声も上げます。硬膜外麻酔分娩は、お母さまの陣痛の痛みを緩和するだけで、母児ともに副作用はありません。この辺は良くマタニティ雑誌に掲載されているので、読んでいただけるとわかると思います。硬膜外麻酔分娩については、当院母親教室でも詳しく説明いたしております。

出産は、どんな方法を使っても痛みを伴います。しかし、その痛みの閾値(いきち)を緩和することを硬膜外麻酔分娩では可能です。当院では2000例を超える豊富な硬膜外麻酔分娩の症例数があり、麻酔技術を熟知した産婦人科専門医が硬膜外麻酔を処置いたします。「痛いから出産をするのが、億劫」と言う女性も増えています。硬膜外麻酔分娩は、痛みを緩和できる有効な出産の方法です。出産をする際の選択肢の1つと考えていただければ幸いです。また、誤解の無いように述べさせていただきますが、当院では普通分娩も選択出来ます。

硬膜外麻酔分娩は、陣痛が始まると、背骨のあたりに、注射をして細い管を通して、そこから、少しずつ麻酔薬を注入していきます。全身麻酔とは違うので、意識もはっきりしていますし、何より、リラックスしてお産に望む事が出来ます。当院では従来の普通分娩硬膜外麻酔分娩のどちらかを、当院で、ご出産希望の患者様には、10ヶ月に入るまでに選択して頂いております。

なお、当院では計画分娩の様な方式では、普通分娩、硬膜外麻酔分娩とも行っておりません。あくまで自然に任せたお産を取り入れるように努力をしております。当院は硬膜外麻酔に精通した学会専門医が硬膜外麻酔分娩の処置を直接行いますが お産が始まってから、陣痛の為、硬膜外麻酔分娩を希望する患者様が居られますが、準備や患者様の状態によっては、硬膜外麻酔分娩をお受けすることが出来ないことがあります。入院までに、ご希望のお産方式をお考え下さる様、お願い致します。

メリット

  • 産道の緊張が無くなり、赤ちゃんはスムーズに下降する為、分娩が楽になります。
  • 子宮の筋肉が柔らかくなり、赤ちゃんに充分な酸素が送られる為、元気な状態で出産出来ます。
  • お母さんのお産時の痛みが、軽減出来るので、お産における疲労が少なくなります。
  • 当院では過去16年間で約2,000例の実績がございます。(2015年4月現在)

痛みについても、個人差が有りますので、当院では鎮痛分娩と呼んでいます。(痛みが軽くなるお産と言う意味です。)

デメリット

  • 麻酔薬を使うので、前後の飲食を控えて頂きます。
  • 麻酔が効いている際は、安全確保の為、歩行を控えて頂きます。
  • 硬膜外麻酔施術費用が通常の分娩費にプラスされます。
    時間帯によって変わりますが、おおよそ+11万円~(平成28年1月現在)
    (麻酔手技料+使用薬剤+麻酔器具代(使い捨てキット)等、鎮痛麻酔分娩に関わる一式)
  • 患者様の体質や体の状況により施術出来ない場合があります。

方法

はじめに・・・

どんな分娩法でも100%安全と言い切れる方法はありません。それは硬膜外麻酔分娩法でも同じことです。硬膜外麻酔分娩はヨーロッパ・アメリカの施設分娩では、ポピュラーな分娩方法であり、母児とも、安全性は立証されています。

当院では麻酔に精通した学会専門医が硬膜外麻酔分娩に関わる処置を行います。

硬膜外麻酔分娩のメリットは、痛みを緩和出来るので、リラックスしてお産に臨めることと、陣痛の合間に子宮の筋肉が休息できるので、体力の消耗が軽減されます。

又、当院では硬膜外麻酔分娩でも、計画分娩的なことは行いません。あくまで自然が基本方針です。

判らないことは納得されるまで、スタッフにご質問してから、硬膜外麻酔分娩に望んでくださると幸いです。

分娩の鎮痛方法には、薬物によらない方法(ラマーズ、ソフロロジー等)と薬物の全身投与法(鎮痛薬)、及び区域麻酔法があります。

一般的なのは、お母さんの意識がはっきりして赤ちゃんへの影響が無い区域麻酔法(硬膜外麻酔)の方を選択します。硬膜外麻酔は、おなかから下半身の範囲にかける麻酔で、麻酔のかけ方によって方法が変わります。

区域麻酔の中でも、出産に使う硬膜外麻酔分娩は脊髄の外側の硬膜外腔と言う狭い空間にカテーテルを挿入し、麻酔薬を注入します。硬膜外麻酔は、子宮の収縮を妨げず、痛みのみを取るので、おなかの張りや赤ちゃんが下がってくるのが判ります。

お産の痛みと麻酔の特徴

分娩Ⅰ期(開口期)
痛み 陣痛による痛み(規則的な子宮収縮とそれに伴って子宮口が押し広げられる痛み)
適応麻酔 硬膜外鎮痛薬注入法
特徴 ・体のどこにも麻痺が起こることは無い。
・自由に歩行できる。
・効果は20~30分後から20時間程度持続する。
分娩Ⅱ期(娩出期)
痛み 切れるような痛み(軟産道が圧迫伸展されることにより、引き裂かれる痛みが発生する。)
適応麻酔 区域麻酔による硬膜外麻酔
特徴 ・全ての痛みを除去できる。
・痛みによる局所の緊張が無くなることで産道を形成する軟部組織が完全に軟らかくなり、
進展性は最大の効果を発揮。
・助産師・医師の指示通り、冷静に動作が出来る。

硬膜外麻酔分娩のポイント

母児ともに、麻酔の影響はありません。

硬膜外麻酔分娩は、ヨーロッパ・アメリカの施設分娩では、ポピュラーな分娩方法です。

麻酔の量は、しっかりと管理されています。

張りを感じたり、いきむことは、通常の分娩と同じように出来ます。

鎮痛剤や麻酔薬の成分は、母乳に移行することは全く無いので、分娩後すぐに母乳を上げられます。

硬膜外麻酔分娩では、陣痛の痛みを経験しないでお産をするので、産後の子宮の収縮により、起こる後陣痛を強く感じる方もいます。後陣痛は陣痛に比べれば軽いものですが、痛くて、つらい時は、鎮痛薬で痛みを和らげることも出来ます。

硬膜外麻酔の手順

硬膜外麻酔の手順1

①まず、医師が背骨を診察し、カテーテルを挿入する位置を決めます。この時の姿勢はひざを抱えて背中を丸めたポーズをとって頂きます。

硬膜外麻酔の手順2

②背骨近辺をイソジン消毒液で丹念に消毒します。

硬膜外麻酔の手順3

③消毒液を浸した脱脂綿で印をつけた近辺を再度、念入りに消毒します。

硬膜外麻酔の手順4

④皮膚の表面に麻酔をかけます。注射をするとき、チクッとしますが、これで、処置が終わるまで痛みは、ほとんどありません。

硬膜外麻酔の手順5

⑤カテーテル挿入用のじょうごのような針のついた器具を取り付けます。
その後、カテーテルをゆっくり硬膜外腔へ挿入していきます。

硬膜外麻酔の手順6

⑥カテーテルが破けたり、ズレない様にするために、背中にテープを止めてしっかりと固定し、テスト薬を約3cc注入し、吐き気や頭痛などの異常が無いかどうかを確認します。
その後は、薬は全て抗菌フィルターから注入します。

※上記の画像は硬膜外麻酔分娩をされた患者様の許可を得て掲載しております。 画像の持ち出し掲載・転載は固くお断りいたします。

 

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